金利と物価の関係って理解できてる?
うっ…、正直なんとなくしか…
ココを理解できると、経済への理解度がグッと増すよ!
今回は、経済の軸とも言える『金利と物価の関係』について掘り下げていきます。
金利と物価はどんな関係がある?
金利と物価の間には密接な関係があります。
金利とは、分かりやすく言えば利子。
借りたお金を返すときに、上乗せして支払うコストのことです。
対して物価は、シンプルに物の値段のこと。
一見 無関係に見えるこの2つですが、実は複雑に相関しています。
この2つの関係を紐解くとき、【金利が先に上下してから物価が上下したのか?】それとも【物価が先に上下してから金利が上下したのか?】で流れが変わってきます。
それぞれのケースで分析します。
先に金利が上下したときの物価の上下
金利が先に上昇すると、企業や個人がお金を借りにくくなります。(利子が大きくなるため)
この状態を借入コストが高くなる。と表現します。
借入コストが高くなると、企業や個人は手持ちのお金でしか活動できないため、設備投資をしたり大きな買い物をする機会が減少します。
お金を借りることができるから、大きな設備投資や買い物ができるわけね。
これにより、商品やサービスへの需要が落ち込み、物価上昇にブレーキがかかります。
大きくお金を使えない→モノやサービスを利用する機会が減る→利用者が少ないのでモノを売る側は値上げできない…という流れです。
逆に金利が下がった場合。
企業や個人はお金を借りやすくなり、大きくお金を使うことが増えてきます。
これにより需要が増加し、物価が上昇する可能性が高くなります。
大きくお金を使える→モノやサービスを利用する機会が増える→利用者が多いのでモノを売る側はより利益を求めて値上げしやすくなる…となります。
お金を借りるということが、いかに経済に大きな影響を与えるかが分かるね。
先に物価が上下したときの金利の上下
今度は金利でなく、物価の方から価格の上が起きた場合。
物価が先に上昇した場合、インフレ(物価上昇による経済過熱)が進行していると国に判断されることが多くなります。
すると中央銀行はそのインフレを抑制するために金利を上げる可能性が高くなります。
金利を上昇させると、企業や個人がお金を借りにくくなりますよね?
そして経済活動が抑制されることで、物価の過度な上昇をクールダウンさせて安定を図ることができます。
物価上昇→インフレと判断→金利を上げる…という流れです。
一方、物価が下落した場合。
今度はデフレの兆しと捉えられることがあり、これを防ぐために中央銀行は金利を下げることがあります。
金利の引き下げにより、消費や投資が促されます。
そして経済活動の活性化を通じて物価の上昇を促すことができます。
物価下落→デフレと判断→金利を下げる…
金利と物価の関係は、経済の健全な成長と安定を維持する上で非常に重要です。
以上をおおまかにまとめてみます。
- 先に金利が上がる→物価は下がる
- 先に金利が下がる→物価は上がる
- 先に物価が上がる→金利は上がる
- 先に物価が下がる→金利は下がる
金利が先に上下した場合、物価は反対の動きをしやすいです。
物価が先に上下した場合、金利はそれに連動する動きをしやすいです。
経済というのは複雑な要素が絡み合っていますね。
しかしこの複雑な相互作用を理解することは、経済政策の理解や個人の投資戦略において、とても役立ちます。
ぜひ参考にされてください。